2011.9時点最新版(更新日2009年1月9日)2011.9翻訳
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一般情報
悪性中皮腫の予後予測は通常難しいです。それは、診断に至るまでの時間と病気の進行速度に大きな差があるからです。様々な外科手術が、限られた患者さんに対して行なわれ、治癒ではなく長期生存をもたらします。アスベスト(石綿:asbesto)への曝露経歴は、胸膜中皮腫患者さん全体の約70% 〜80%と報告されています(1,5,6)。
細胞分類
組織学的には、胸膜中皮腫は、線維性成分か上皮性成分か、あるいは両者の混在よりなります。多くの臨床研究で、上皮型胸膜中皮腫は肉腫型や混合型胸膜中皮腫より予後が良いことが示されています.(2−4)。
病期情報
| 病期 I: |
壁側胸膜の被膜内に限局した胸膜中皮腫、つまり片側の胸膜、肺、心膜、横隔膜 |
| 病期 II: |
胸腔内(N1またはN2)リンパ節陽性である全ての病期T |
| 病期 III : |
下記への局所進展を示す胸膜中皮腫
つまり胸壁か縦隔、心臓や横隔膜や腹膜を貫くもの、胸郭外や対側( N3 )リンパ節転移の有無は無関係 |
| 病期 IV : |
遠隔転移のある胸膜中皮腫 |
限局型 悪性胸膜中皮腫
上記の病期 1参照
進展型 悪性胸膜中皮腫
上記の病期 II、III、IV参照
この要約における治療を論ずるために、悪性胸膜中皮腫は限局型か進展型のどちらかに分類します。
治療選択概観
胸膜中皮腫は、限局型胸膜中皮腫を除いて、通常治りません。積極的な治療により長期生存する患者さんもいますが、異なる治療法により、もしくは集学的治療法により、全体の生存率(overall survival (OS))が有意に変わるかどうかははっきりしません。小規模の第U相試験で、多剤併用化学療法のいくつかは、高い奏効率を示すと報告されました。しかし、報告された副作用は強く、これらの多剤併用療法で生存期間が延長や、症状改善期間が延長するという証拠はありませんでした(6,7)。胸水の再発には、胸膜硬化術が選択される事がありますが、すでにある大きな腫瘍によって肺を十分に拡張できないために胸膜癒着の失敗が引き起こされます。
限局期 悪性胸膜中皮腫 (病期 I)
標準治療選択肢:(1)
- 孤立性胸膜中皮腫:広範囲な無病変切除縁を確保するために、周囲構造物を含めた1塊(en
bloc)とした外科的切除。最大限の治癒可能性を確保するために無茎ポリープ状病変は外科的切除をするべきです(2)。
- 胸腔内胸膜中皮腫:
A. 姑息的外科手術療法(胸膜切除術と肺剥皮術 )で、放射線療法が追加することあり。
B. 胸膜外肺全摘術
C. 姑息的放射線療法
臨床評価中治療選択肢:
1. 外科手術後の胸腔内化学療法(3,4)。
2. 集学的療法(4−6)。
3. 他の臨床試験。
進行期 悪性胸膜中皮腫 (病期 II、III、IV)
標準治療選択肢:
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1.
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胸水の排液(drainage:ドレナージ)や、胸部管(胸腔ドレーン:chest
tube) による胸膜癒着術や、胸腔鏡下胸膜癒着術などの対症療法(1)。
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2.
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選択された患者さんにおける姑息的外科手術療法(2,3)。
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3.
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姑息的放射線療法(4,5)。
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4.
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単剤化学療法。ドキソルビシンdoxorubicin、エピルビシンepirubicin、マイトマイシンmitomycin、シクロホスファミドcyclophosphamide、シスプラチンcisplatin、カルボプラチンcarboplatin、イフォスファミドifosfamideでは、部分奏効(Partial responses)が報告されました(6−8)。
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5.
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多剤併用化学療法(臨床評価中)(6,7,9)。
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6.
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集学的療法の臨床試験(10−14)。
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7.
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腔内療法。小規模の臨床研究において、胸腔内か腹腔内への化学療法剤(例えば、シスプラチンcisplatin、マイトマイシンmitomycin、シタラビンcytarabine)の投与で、腫瘍径の一時的な縮小と胸水の一時的な制御が報告されています(15−17)。腔内療法の意義を定義するためには、追加研究が必要です。
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再発 悪性胸膜中皮腫
再発した胸膜中皮腫の治療は、初回治療のとき選択されなかった治療法や、薬物療法を通常施行します。
重要:この情報は、主として医師、および他の医療従事者のためのものです。あなたがこの話題に関して質問をお持ちの場合、あなたの主治医に尋ねてください。
2011.9時点最新版(更新日2009年1月9日)、2011.9翻訳:秋葉直志
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