放射線被曝(ひばく)について
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外来でレントゲン検査を行う際に、被曝の危険についてしばしば質問を受けます。 放射線量のめやす 放射線の量は、地域により、レントゲン等の検査方法により異なります。そこで各資料によって値が異なっています。 放射線被曝は蓄積します。例えば、どこどこの場所に毎時(1時間当たり)20マイクロシーベルトと言った場合、その場所に10時間いれば、合計200マイクロシーベルトになります。 放射線検査や放射線治療は部分的な被曝であり、全身的に被曝した時と障害は異なります。 放射線量のめやす(1) 厚生労働省と経済産業省は2011年3月15日、東京電力福島第一原発で緊急作業にあたる作業員の被曝(ひばく)線量の上限を、現在の計100ミリシーベルトから同250ミリシーベルトに引き上げました。 1990年に国際放射線防護委員会(ICRP)が定めた国際基準では、重大事故時の緊急作業での被曝線量の上限を計500ミリシーベルトとしています。 放射線量のめやす(2)
放射線量のめやす
国際放射線防護委員会(ICRP)によると、一般人が年間に浴びていい放射線量を、平常時1ミリシーベルト以下、緊急時は20〜100ミリシーベルト、緊急事故後の復旧時は1〜20ミリシーベルトとした。(2011.3.11朝日新聞) シーベルト(Sv)=異なった種類の放射線の人体への影響を統一的に表す単位。 放射線の単位 放射線量を測る単位には、レントゲン(R)、グレイ(Gy)、シーベルト(Sv)などいくつかの種類がありますが、いずれも受けるエネルギー量を示しています。シーベルトは異なる種類の放射線が与える生物学的影響を考慮に入れた単位ですが、その点を除けばグレイとシーベルトは類似した単位です。 ベクレルやシーベルトは放射線や放射能の量を表すときに使う単位です。これらの単位の名称は、放射線の研究に貢献のあった学者の名前からとったものです。 グレイ(Gy)=放射線を受けた物質が吸収する放射線の量を表す単位 シーベルト シーベルトは放射線防護の分野で使われる、人体が吸収した放射線の影響度を数値化した単位です。表記はSvです。吸収線量値(単位、グレイ)に放射線の種類ごとに定められた係数を乗じて算出します。 「シーベルト(Sv)」ですが、これは放射線の量を表す単位で、人の身体が放射線によってどれだけ影響を受けるかを表す単位です。 放射線の影響度合いは、放射線の種類(α線やβ線、γ線など)や放射線を受けた場所(胃や肺、皮膚など)によって異なります。つまり同じ量(エネルギーの量)の放射線を受けてもγ線より中性子線の方が影響は大きいし、同じ種類の放射線でも皮膚より胃の方が大きくなります。 放射線の種類や受けた場所によって受ける影響の度合いが違うという煩わしさを解消するため、これらの違いを考慮して、同じものさしで比べることができるように作られた単位がシーベルトです。 グレイ グレイは吸収した放射線のエネルギーの総量(吸収線量)を表す単位です。表記はGyです。単位質量当りの物質が放射線によって吸収したエネルギーを表わします。この単位はすべての物質、あらゆる放射線に適用されます。1グレイは1kg当たり1J(ジュール)与えることを表わします。1グレイ=1J/kg ベクレル ベクレルやシーベルトは放射線や放射能の量を表すときに使う単位です。これらの単位の名称は、放射線の研究に貢献のあった学者の名前からとったものです。 「ベクレル(Bq)」は放射能、つまりどれくらい放射線を出す能力を持っているかを表す単位です。放射性物質の原子が壊れる(壊変する)と放射線が出ますが、「ベクレル(Bq)」は、1秒間に放射性物質が壊れる数を表します。 例えば、ある放射性物質に「1ベクレルの放射能がある。」と言った場合、その放射性物質は1秒間に1回原子が壊れて放射線を出すことを表しています。人の身体の中には約7000ベクレルの放射能がありますが、これは、1秒間に約7000個の原子が壊れ、放射線を出すことを表しているものです。 次に「シーベルト(Sv)」ですが、これは放射線の量を表す単位で、人の身体が放射線によってどれだけ影響を受けるかを表す単位です。 放射線の影響度合いは、放射線の種類(α線やβ線、γ線など)や放射線を受けた場所(胃や肺、皮膚など)によって異なります。つまり同じ量(エネルギーの量)の放射線を受けてもγ線より中性子線の方が影響は大きいし、同じ種類の放射線でも皮膚より胃の方が大きくなります。 放射線の種類や受けた場所によって受ける影響の度合いが違うという煩わしさを解消するため、これらの違いを考慮して、同じものさしで比べることができるように作られた単位がシーベルトです。 ベクレルとシーベルトの換算 ベクレルの値に「実効線量係数」という値を掛ければベクレルをシーベルトに換算できます。これは放射性物質の種類ごとに異なる値をもつ係数です。ヨウ素131(I-131)では、実効線量係数は2.2×10の-8乗となっています。言い換えるとベクレルの値に0.000000022をかければシーベルトに、0.000022を掛ければミリシーベルトに、0.022をかければマイクロシーベルトに換算できます。 ベクレルは放射線を出す強さの単位で、体への影響を見るにはシーベルトに換算する必要があります。1キログラムあたり15,020ベクレルのヨウ素が検出されたホウレンソウを食べたときの影響は0.33ミリシーベルトです。(15,020×0.000022=約0.33)日本人の1日の平均摂取量は約15グラムなので、実際の影響は0.0049ミリシーベルトになります。 放射線とは? 放射線には、光と同じような性質をもつ電磁波と、粒子の運動によって生じる粒子線とがあります。エックス線(X線)とガンマ線(γ線)は電磁波であり、アルファ線(α線)、ベータ線(β線)、中性子線などは粒子線です。 放射線はウラン、ラドン、プルトニウムなどの放射性物質(放射性同位元素)から放出されます。またX線撮影や放射線療法の機器など人工的な発生源によるものもあります。 過去の原子力発電所事故 1979年のペンシルベニア州スリーマイル島発電所,1986年のウクライナのチェルノブイリ発電所など,原子力発電所から放射線が漏れたことがあります。スリーマイル島からの放射線による被曝は非常に少なく,発電所から1.6km以内の住人が受けた線量は約0.08mSvに留まりました。しかしながら,チェルノブイリ発電所近くの住人は,約430mSvの放射線に被曝しました。 2011.3 |